Anuel AA:レアル・ハスタ・ラ・ムエルテ、その名に生きる男

ARTISTS
CHIRO
え、Anuel AAってそんなすごいんすか?
見た目ちょいコワですが、バイブスはヤバいっぽいですが……
Ichi the JP
あいつの人生はマジで映画レベルだ。
プエルトリコのストリートからのし上がって、ラテンの王座まで登り詰めた男だからな。
CHIRO
うわ、もうその一言で伝説感ハンパないっすね…!
Ichi the JP
今からそのAnuel AAの物語、5年刻みで追ってくぞ。
“レアル・ハスタ・ラ・ムエルテ”、つまり“死ぬまでリアル”、だ。覚えとけ。

Anuel AA(アヌエル・ダブルエー)

Instagramフォロワー数:3,820万人以上
X(旧Twitter)    :260万人以上
Spotify月間リスナー数 :3,270万人
※いずれも2025年4月時点

0〜5歳(1992〜1997):音楽の血を引く少年、プエルトリコに誕生

1992年11月26日、プエルトリコ・カロリーナに生まれたAnuel AA(本名:エマヌエル・ガスティ・サンティアゴ)。
父親はソニー・ミュージック・ラテンの幹部で、シャキーラやマーク・アンソニーなどのサポートにも携わった人物。音楽は彼の家に“空気のように”存在していた。

だがその一方、彼が育った地域はギャングの抗争や貧困も根深く、外の世界には常に“危うさ”が漂っていた。そんな環境が、後のAnuelのリリックの源となる。

6〜10歳(1998〜2002):ラップとの出会い、少年が抱いた闘争心

小学生の頃、彼はすでにラップにのめり込んでいた。
Tego Calderón、Tempo、そしてエミネム。特にエミネムの“痛みと怒りをリリックにする”スタイルに深く共鳴し、自分の感情を言葉に乗せ始める。

彼は言う。「あの頃は、俺の中にどうしようもない怒りがあった。でもマイクを握ると、それが落ち着いた」

貧困、父の失業、周囲の暴力。子供ながらに抱えていた現実を、ラップが唯一受け止めてくれた。

11〜15歳(2003〜2007):アンダーグラウンドへの扉、ストリートの声を録音する

10代前半、彼は自分で書いたリリックをローカルスタジオで録音し始める。
地元では早くも「やばいヤツがいる」と噂になり、地道にアンダーグラウンドでの支持を広げていく。

特に注目されたのは、他のラッパーが語らない“リアルすぎる”描写。
「仲間が撃たれた夜」「母の涙」「明日を信じられない感覚」――それらを包み隠さず吐き出すスタイルが、若きAnuelのアイデンティティになっていった。

16〜20歳(2008〜2012):業界との接触と、早すぎる暗雲

2010年ごろ、彼はアメリカのヒップホップ界との接点を持ち始める。Rick Ross率いるMaybach Musicと繋がりができ、プエルトリコから“ラテン版リアルヒップホップ”を掲げる存在として注目されるように。

だが、名声の光が見え始めた頃、影もまた大きくなっていった。
銃器の所持、ドラッグ、抗争…。音楽と並行して関わっていたストリートの世界が、彼の人生を狂わせ始める。

21〜25歳(2013〜2017):獄中リリースと“神格化”されたラッパー

2016年4月、Anuelは違法銃器の所持で逮捕。判決は30ヶ月。彼は沈黙を強いられる――はずだった。

しかし、沈黙しなかった
獄中から電話越しに録音された楽曲がリリースされ、”Sola”をはじめとするヒットが続出。
SNSでは「#FreeAnuel」がトレンド入りし、逆境が彼のブランド価値を爆発的に高めることになる。

彼は獄中でレーベル「Real Hasta La Muerte」を設立し、服役中にも未来への布石を打ち続けていたのだ。

26〜30歳(2018〜2022):出所と同時に王座へ

2018年7月、釈放と同時にリリースされたデビューアルバム「Real Hasta La Muerte」は、ラテンチャートで初登場1位。
ストリートの王が帰ってきた――そう叫ぶかのような強烈な復活だった。

以後、Karol Gとの交際も注目され、“ギャングスタと歌姫”という新たなアイコン像を確立。
“China”(Daddy Yankee, J Balvinらと共演)や“Keii”、“Secreto”などの楽曲は世界的なストリーミングヒットを記録した。

だが、プライベートでは破局、精神的なダメージ、度重なる批判なども重なり、「成功=幸福ではない」ことをAnuel自身が証明するような時期でもあった。

31歳〜(2023〜):成熟した声と“第二章”、Bzrpとの衝撃

2023年、Anuelはアルゼンチンの鬼才プロデューサーBizarrapとの「Bzrp Music Sessions, Vol.46」でカムバック。
「かつての自分」と「今の自分」の葛藤をテーマにしたリリックは、かつてないほど内省的だった。

2025年には待望のツアー「Real Hasta La Muerte 2」が発表され、過去の自分を背負いながらも、今なお“キング”であることを世界に証明し続けている。

CHIRO
Anuel AAの魅力は、テクニックやバイブスではなく、“リアル”そのものっすね!

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