今週のラテン/レゲトン新作MVは、純レゲトンのリリースこそやや少なめ。
しかしその分、メキシコ、プエルトリコ、ドミニカ共和国を軸に、レゲトン周辺ジャンルの動きがはっきりと見えた1週間でした。
同じデンボウを使っていても、国や世代によってリズムの重心や音作りは大きく異なります。
今週の5曲は、「レゲトンがどこへ向かっているのか」を音で理解できるセレクション。
Peso Pluma & Tito Double P – dopamina
メキシコ出身のPeso Plumaが、コリードス・トゥンバードス世代の感覚を持ち込んだ一曲。
ビートはデンボウを下敷きにしつつ、キックの位置とスネアの抜き方はレゲトンよりも軽め。
ベースは主張しすぎず、ボーカルの節回しを前に出す構成。
いわゆるカリブ系レゲトンとはリズムの重心が明確に異なる。
「レゲトンの型を使ったメキシコ・アーバン」として聴くと理解しやすいMV。
Dalex, Farruko – Honguito
プエルトリコ出身のDalexとFarrukoによる、王道レゲトンの再確認的な一曲。
BPMはミドル寄りで、デンボウも崩さずクラシックな配置。
シンセは控えめで、メロディと歌い回しが主役のミックス。
近年のFarrukoらしく、派手なドロップより“余白”を活かした構成が印象的。
クラブよりもヘッドホンや車内で映えるタイプのレゲトン。
EZZY R x LEO RD – SE DEJO DEL NOVIO
ドミニカ共和国・サントドミンゴ出身、2006年生まれの若手EZZY Rによる最新作。
ドミニカらしい跳ねるリズム感を持ちつつ、ビートはシンプルなデジタル構成。
シンセは最小限で、フックの反復によって中毒性を作るZ世代的設計。
El Alfa世代とは違い、スピード感より“短く刺す”展開を重視している。
次世代ドミニカ勢の方向性を知るには分かりやすい一曲。
AMARA – LITTLE HOMIE x HUAN62
レゲトンというより、USトラップ以降のアーバン文脯ერが色濃い楽曲。
デンボウは使われておらず、重めの808とミニマルなドラムが中心。
リズムは直線的で、ラテン特有の揺れをあえて排除している。
映像含め、ラテンというより“グローバル・ストリート”の感覚。
レゲトン外のラテンアーバンがどこへ向かっているかが見えるMV。
Yng Lvcas – LEROLE
メキシコ出身のYng Lvcasらしい、軽快でテンポ感のあるアーバン・ラテン。
BPMは高すぎず、ビートもシンプルで耳に残りやすい設計。
デンボウほど重くなく、ポップに寄りすぎない中間点を狙っている。
シンセの使い方も明るく、日常BGMとして機能する音作り。
近年のメキシコ勢が強い理由を音で理解できる一曲。



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