【コラム】レゲトンとは?起源・特徴・人気アーティストまで完全ガイド

COLUMN

レゲトンとは?基本の定義

CHIRO
先輩、Bad Bunnyってなんでそんなにスゴいんすか?
再生数ヤバいのは知ってるけど、正直よくわかんなくて…
Ichi the JP
おまえな、あいつはラテンの枠を超えて世界のカルチャーそのものなんだよ。
でもな、最初はプエルトリコのスーパーで袋詰めしてたただの青年だったんだぜ。
CHIRO
えっマジっすか!?
それで今じゃ“キング”って…どんな人生っすか!?
Ichi the JP
よし、教えてやるよ。Bad Bunnyがどうやって世界一のラテンスターになったのか――
幼少期から今まで、じっくり見ていこうぜ。

 レゲトン(Reggaeton)は、約40年前の1980年代後半にプエルトリコで生まれたスペイン語ベースのダンスミュージックジャンルであり、その特徴は「デンボーリズム」と呼ばれる特有のリズムにあります。

 このリズムは、レゲエアーテイストののShabba Ranks(シャバ・ランクス)の曲「DEMBOW」のリズムに由来し、それをラテン系の文化と融合させることで生まれたものです。

 「人々を踊らせること」を重要視しているという点で、レゲトンは特異の存在であり簡単に比較できるジャンルはありません。

 当初はプエルトリコ、ドミニカ、コロンビア、ベネズエラ、キューバなどの中南米を中心に盛んに聞かれていましたが、2004年にダディー・ヤンキーの「Gassolina」が世界中で大ヒットした事により一気にメジャーなジャンルとして定着しました。

現在レゲトンは音楽だけに留まらず、中南米を中心にダンス、ファッション、アートまで含めた文化を組織する「ライフスタイル」としても確立しています。

レゲトンの起源と歴史

 レゲトンのルーツは、ジャマイカのレゲエやダンスホールミュージック、
そしてパナマで発展したスペイン語レゲエ(Reggae en Español)に求めることができます。

 1980年代後半、パナマではジャマイカから渡ってきたレゲエをスペイン語で歌う動きが生まれました。これが、スペイン語圏におけるレゲエの独自発展のはじまりでした。

 やがて、その文化がプエルトリコに伝わり、地元の若者たちがヒップホップのビートやストリート文化と結びつけながら、より攻撃的でエネルギッシュな音楽スタイルを作り上げていきました。

この時期に流行した音源は正規流通ではなく、カセットテープを中心に広まり「Underground Reggaeton(地下レゲトン)」と呼ばれました。

当時のレゲトンは、社会問題や暴力、貧困などリアルな現実を歌うことが多く、政府や警察による検閲や規制の対象となることもありました。

しかし若者たちの間では絶大な支持を受け、結果的にレゲトンはラテンアメリカにおける若者文化の象徴として確固たる地位を築いていきました。

2004年、Daddy Yankeeの「Gasolina」が国際的な大ヒットとなり、レゲトンはアンダーグラウンドからメインストリームへと飛躍しました。

この一曲が、レゲトンの世界的ブームの起点となったのです。

レゲトンの音楽的特徴

CHIRO
レゲトンって、なんでこんなにノリたくなるんですか?
ビートがヤバいっす!
Ichi the JP
それが“デンボーリズム”の魔力よ。
レゲトンの核はリズムにあるんだ。

レゲトンの音楽的核にあるのは、やはりリズムです。

「デンボーリズム」と呼ばれる4拍子のビートが基本構造となっており、
跳ねるようなグルーヴが体を自然に動かす力を持っています。

このリズムパターンは、ジャマイカのダンスホールに由来しますが、
レゲトンにおいては、より低音を強調し、打撃感を前面に押し出したスタイルにアレンジされています。

メロディ面では、比較的シンプルなフローを用い、
ラップ的な歌唱法が多く見られるのも特徴です。

また、近年のレゲトンは進化を続け、
ヒップホップ、トラップ、ポップス、エレクトロニックなど、
さまざまなジャンルの要素を積極的に取り込んでいます。

例えば、Bad Bunnyはトラップの影響を色濃く受けたスタイルを確立し、
J Balvinはポップスのメロディアスな要素をレゲトンに融合させています。

これにより、レゲトンは単なる「ラテンのダンスミュージック」という枠を超え、
世界的な音楽市場において多様性を持つジャンルへと成長しているのです。

代表的なレゲトンアーティスト

レゲトンの歴史を彩る代表的なアーティストを紹介しましょう。

Daddy Yankee(ダディ・ヤンキー)

1997年2月3日生(プエルトリコ出身)

レゲトン界の「キング」と称される存在。

代表曲「Gasolina」は世界中でレゲトンブームを巻き起こした。

Don Omar(ドン・オマール)

1978年2月10日生(プエルトリコ出身)

力強い歌唱とストリート色の強いスタイルで人気を集めたアーティスト。

代表曲「Danza Kuduro」は映画「ワイルド・スピード・MEGA MAX」の最後の場面に使われ、メガヒットとなった。

Karol G(カロル・ジー)

1991年2月14日生(コロンビア出身)

女性アーティストとしてレゲトン界を牽引。         
情熱的でありながら洗練されたスタイルで、    ラテンポップとレゲトンの橋渡し役としても活躍している。

J Balvin(J・バルヴィン)

1985年5月7日生(コロンビア出身)

レゲトンにポップスの要素を融合させ、グローバルな音楽シーンに新風を吹き込んだ立役者。

独特なビジュアルとサウンドで、レゲトンを世界のメインストリームへと押し上げた。

Bad Bunny(バッド・バニー)

1994年3月10日生(プエルトリコ出身)

新世代を代表するアーティスト。

レゲトンにトラップの要素を取り入れ、ジャンルの新たな地平を切り拓いた。

レゲトンはなぜ世界中で人気なのか?

レゲトンが世界中で高い人気を誇る理由はいくつか挙げられます。

まず、ビートのわかりやすさ。
「デンボーリズム」は、言語や文化の違いを超えて、
誰でも直感的に踊りたくなる普遍的なリズムを持っています。

次に、ラテン文化の拡大です。
アメリカやヨーロッパにおけるラテン系人口の増加に伴い、
スペイン語音楽そのものの存在感が高まってきました。

さらに、SNS時代との相性の良さも見逃せません。
TikTokやYouTubeを通じて、短時間で強いインパクトを与えるレゲトンの楽曲は、
バイラルヒットを生み出しやすい特性を持っています。

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このように、レゲトンは、
音楽的・文化的・テクノロジー的な要因が相乗効果を生み、
世界的なブームへと成長していったのです。

まとめ

レゲトンは、プエルトリコの若者たちの情熱と、
ジャマイカン・リズム、ラテン文化が交差して生まれた音楽です。

そのリズムには、国境を越えるエネルギーと自由が詰まっており、
今や世界中のフェスやチャートで主役となる存在へと成長しました。

進化を止めることなく、新たなサウンド、新たな才能を取り込みながら、
レゲトンは未来へと向かっています。

このブログは、そんなレゲトンの奥深い魅力を、今後も多角的に紹介していきます。

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