Rosalía|バルセロナ郊外の少女が、世界の音楽シーンを揺るがす“革命児”へ!

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CHIRO
先輩、ロサリアってレゲトンの人なんすか?
なんかSpotifyでよく出てくるんすけど…
Ichi the JP
お〜ロサリアか。厳密には“レゲトン専門”ってわけじゃないけど、
レゲトン要素はがっつり入ってるよ。
CHIRO
え、どゆことっすか!?
Ichi the JP
もともとはフラメンコっていうスペインの伝統音楽出身で、
歌唱力がバケモン。でも2019年くらいからレゲトンビートの曲も出してる。
CHIRO
へ~彼女についてもっと詳しく教えてください!

Rosalía(ロサリア)

Instagramフォロワー数:27万人(https://www.instagram.com/rosalia.vt/
X(旧Twitter)    :280万人
Spotify月間リスナー数 :2170万人

1992〜2012年:少女が出会った「声で叫ぶ」芸術

Rosalía Vila Tobellaは、1992年にスペイン・カタルーニャの小さな町で生まれた。
母は文化関連の仕事をしており、家庭には常に創造的な空気が流れていた。彼女は幼い頃から踊りと歌が大好きで、音楽と共に育った。

10歳のとき、地元バルセロナの音楽学校「Taller de Músics」に通い始め、早くもプロの道を目指す。そして13歳で伝説的なフラメンコ指導者“チキ・ロサド”に弟子入り。
フラメンコの“叫ぶような歌唱=カンテ”に心を奪われ、自分の声で世界を震わせる夢を持った。

そんな彼女の初TV出演は2008年。スペインのオーディション番組『Tú sí que vales』に出演したが、当時は審査員に強く評価されるには至らなかった。だがこの経験が、彼女に“磨かれた声”以上に必要な“自分だけの表現”を追い求める動機となった。

2013〜2017年:クラシックとアンダーグラウンドの交差点

Rosalíaはその後、スペイン屈指の音楽大学「カタルーニャ高等音楽院(ESMUC)」に進学し、作曲・音楽理論を学ぶ。そして卒業制作としてアルバム『El Mal Querer』を提出――のちの大ヒット作の原型となる。

2016年には初シングル「Catalina」をリリース。だがこの曲は、一度なぜか配信停止・削除されたのち、2017年に再公開されるという異例の経緯をたどる。理由は不明だが、フラメンコの世界に現代の香りを混ぜ込んだことで一部の保守的な反発も受けたとも言われる。

2017年、ギタリストRaül Refreeと組んでインディーズアルバム『Los Ángeles』をリリース。死や愛をテーマにした静謐な作品は、スペイン国内で話題に。フラメンコの神聖さを保ちながらも、彼女独自の“ズラし”が評価され、批評家からも注目を集め始めた。

またこの頃から彼女のファッションセンスも目を引き始める。ステージ衣装は奇抜で大胆。
このスタイルを支えたのが実の姉「Pilar Vila(Daikiri)」。姉はロサリアのブレイク後、スタイリストとしてチームに参加。ロサリアのルック=カルチャーの象徴となった背景には、家族の協力があった。

2018〜2022年:世界が振り向いた“El Mal Querer”の衝撃

2018年、Rosalíaの名が世界に広がる。
2ndアルバム『El Mal Querer』は、13世紀の物語『フラメンカ』を現代のビートで再解釈したコンセプト作品。トラップ、R&B、フラメンコを融合させたその音楽性は、ジャンルを再構築するほどのインパクトを放った。

中でもシングル「Malamente」は世界中でバズを巻き起こし、ラテン・グラミーで複数受賞。スペイン語音楽に新しい可能性を示した。

そして翌2019年、J Balvinとの「Con Altura」でレゲトンシーンに本格進出。YouTubeでは10億再生を超え、アーバン・ラテンのアイコンの仲間入りを果たす。

同時期、The Weeknd、Travis Scott、Billie Eilish、Bad Bunnyなどともコラボ。

Rosalíaはもはや“スペインのスター”ではなく、“グローバルなアーティスト”となった。

アート志向も強く、MV「Di Mi Nombre」は画家ゴヤの作品『La Maja Vestida』に着想を得て制作されている。こうした美術・文学への造詣の深さが、Rosalíaをただのポップスターで終わらせない。

2022〜現在:『MOTOMAMI』と次元を超える進化

2022年に発表された3rdアルバム『MOTOMAMI』。これはRosalíaのキャリアにおける“第二の革命”だ。

MOTOMAMIとは「Moto(機動力、攻め)」+「Mami(優しさ、包容力)」を掛け合わせた造語であり、アルバムのテーマでもある。彼女自身の矛盾、欲望、信念、カルチャーが詰まった一作だ。

楽曲はバチャータ、ドリル、レゲトン、エレクトロ、ハイパーポップまで多彩。特にヒット曲「Despechá」はTikTokなどで大流行し、若年層の支持を獲得。かつては伝統芸術だった彼女の音楽が、いまや“ネット世代のバイブス”もまとい始めている。

世界ツアー「MOTOMAMI WORLD TOUR」では、ダンス、演出、映像すべてが芸術レベル。彼女のライブは“体験する音楽”として再定義された。

一方で2023年には交際していたRauw Alejandroとの破局が報じられるも、Rosalía自身は常に“音楽で語る”。その芯の強さもまた、彼女の魅力のひとつだ。

まとめ

Rosalíaは、ジャンルを問わないアーティストである。
それだけでなく、音楽・美術・ファッション・哲学・フェミニズムなど、あらゆる文化を巻き込みながら表現し続ける“現象”でもある。

彼女の音楽を聴くことは、時代のうねりに触れることだ。
スペイン語という枠も、フラメンコという枠も、すべて飛び越えて。

Rosalíaの旅は、ジャンルの外側に続いている。

CHIRO
Rosalia先輩マジ唯一無二すぎて…

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